漢方ってなに?~からだ全体をみる漢方医学の考え方をご紹介~

自然の力で体を整える 漢方と生薬

漢方は日本の伝統的な医学

●漢方医学は日本で発展した“日本の伝統医学”です

漢方とは奈良時代に中国から伝わった中医学が、日本の気候や風土、日本人の体質に合わせて独自の発展を遂げた日本の伝統医学です。
特徴的な治療法の1つに、生薬を複数組み合わせてつくる漢方薬があります。

漢方=漢方医学【身近な漢方医学】漢方薬 按摩療法 薬膳料理 養生 鍼治療 漢方=漢方医学【身近な漢方医学】漢方薬 按摩療法 薬膳料理 養生 鍼治療

●漢方の考え方

心身の調子を整えて自然治癒力を高め、体質を改善します。

体力 自然治癒力を高め、病気になりにくい身体作りを目指します。体質 体質やその時の体調など、全身(こころとからだ)の状態を考慮して治療します。バランス 体内のエネルギーの流れ、血液の生成・循環、水分の供給・排出を保ち体調を整えます。症状 症状が起きた原因や、その背後にある体の不調和やバランスの崩れにアプローチします。 体力 自然治癒力を高め、病気になりにくい身体作りを目指します。体質 体質やその時の体調など、全身(こころとからだ)の状態を考慮して治療します。バランス 体内のエネルギーの流れ、血液の生成・循環、水分の供給・排出を保ち体調を整えます。症状 症状が起きた原因や、その背後にある体の不調和やバランスの崩れにアプローチします。

症状だけでなく、身体の状態や体質、全体のバランスを重視して人の自然治癒力を高め、症状・体質の改善を目指します。

漢方薬の材料である生薬

●“漢方の要”の生薬は効き目が認められた天然成分

「生薬」とは、動植物や鉱物の薬効があるとされる部分に切る、蒸す、乾燥させるなどの加工を施したものです。漢方では、症状と体質にあわせて、さまざまな効能をもつ生薬を組み合わせ、その人に適した薬をつくります。

植物 動物 鉱物 生薬 即効性を発揮するもの、じっくり体質を改善していくものなど、生薬それぞれに役割があります。 植物 動物 鉱物 生薬 即効性を発揮するもの、じっくり体質を改善していくものなど、生薬それぞれに役割があります。

●代表的な生薬

漢方の薬の材料として使われる代表的な生薬をご紹介します。生薬の中には食べ物と関係が深いものもあり、ここにある陳皮や甘草の他に、桂皮(シナモン)や山薬(長芋)などもあります。

陳皮(チンピ)乾燥させたみかんの皮 薬効:健胃・鎮咳など 甘草(カンゾウ)食品の甘味料としても使われる薬効:去痰・鎮咳など 白朮(ビャクジュン)植物(オケラ・オオバナオケラ)の根茎 薬効:新家・健胃など ブクリョウ 植物(マツ属)の根に寄生する真菌 薬効:利尿・健胃など 芍薬(シャクヤク)シャクヤクの根 薬効:鎮痛・鎮痙など

漢方医学と西洋医学

●全身(こころとからだ)を診て症状を改善する漢方医学

漢方と西洋医学は、考え方や治療法が異なり、それぞれの薬が得意とする症状があります。近年は2つの医学を組み合わせて治療を行うケースも増えています。

更年期障害で悩む50代女性の場合 例えば漢方医学更年期の多彩な症状にも統合的に対処できることが多い。体質や全身の状態を見て処方される。西洋医学 更年期障害の原因に合わせ、女性ホルモンを補充する薬を処方。 更年期障害で悩む50代女性の場合 例えば漢方医学更年期の多彩な症状にも統合的に対処できることが多い。体質や全身の状態を見て処方される。西洋医学 更年期障害の原因に合わせ、女性ホルモンを補充する薬を処方。
漢方医学 身体全体をターゲットとして考え、生薬を使った自然由来の薬を用いる 体質や症状で判断するため、同じ病名でも人によって処方が異なることがある 得意な症状 食欲不振 冷え症 胃腸の不調 イライラ 生理痛などの改善 漢方医学 病気をターゲットとして考え、一つの症状には一つの薬や成分を用いることがほとんど 特定の症状や病気で判断するため、同じ病名には同じ成分の薬が用いられる 得意な症状 発熱 痛み 細菌感染 血圧の異常 などの改善 漢方医学 身体全体をターゲットとして考え、生薬を使った自然由来の薬を用いる 体質や症状で判断するため、同じ病名でも人によって処方が異なることがある 得意な症状 食欲不振 冷え症 胃腸の不調 イライラ 生理痛などの改善 西洋医学 病気をターゲットとして考え、一つの症状には一つの薬や成分を用いることがほとんど 特定の症状や病気で判断するため、同じ病名には同じ成分の薬が用いられる 得意な症状 発熱 痛み 細菌感染 血圧の異常 などの改善

気になる漢方のQ&A

Q.1 飲み忘れた時はどうすればいい?

A. 飲み忘れた場合は2回分を一度に服用せず、時間の間隔を空けるようにしてください。
例えば1日2回服用する薬の場合は6時間以上、1日3回服用する場合は4時間以上、間隔を空けるようにしましょう。

Q.2 すぐに効果が出ないものもあるって本当?

A. 漢方の薬は即効性を発揮するものも、時間をかけて体質改善をするものもあります。
処方によって効くまでの時間が異なります。同じ薬でも、症状によって効果を感じるまでの時間は異なります。

Q.3 一般薬と一緒に飲んでも大丈夫?

A. 飲み合わせがあるため、医師や薬剤師、登録販売者に必ず相談してください。
漢方の薬を他の医薬品と併用する場合は、含有成分の重複に注意する必要があるので、必ず専門家に相談してください。

●質問・ご相談がございましたらお気軽にご連絡ください●
医薬品相談ダイヤル フリーダイヤル 0120-89314-4 医薬品相談ダイヤル フリーダイヤル 0120-89314-4 【受付時間】
月〜金:10時〜16時
(土日祝・年末年始・夏季休業を除く)