1度は訪れたい…!健康に富んだ島。~久米島~

沖縄県の那覇空港から飛行機で30分。人口約7500人の島、「久米島」に行ってきました。
今、この久米島が世界中から注目を集めているのですが、実はロート製薬にも関係がある島なんです!
世界が注目?!「久米島モデル」とは

沖縄本島から西へ、海を越えた先にある久米島。昔から「琉球列島で最も美しい島」と称され、東洋一の美しさともいわれる「はての浜」をはじめとする絶景スポットが島の随所で見られます。
そんな久米島を舞台とした「久米島モデル」とは、一言で表すと「循環型社会」です。
これは生態系の循環を尊重し、‟環境に負荷をかけない社会”のことであり、近年では地球温暖化の観点からも限られた資源を有効活用する取り組みが世界中で広がっています。
「久米島モデル」の鍵となっているのが「海洋深層水」です。海洋深層水は太陽光が届かない深海のさらに下にある海水を指します。水温が低く、細菌類が少なく汚染もされてないため豊富な栄養素を蓄えているのも大きな特徴です。久米島近海はとても深く、海洋深層水が国内最大で取れる場所なのです。
その地の利から、海洋深層水(冷たい水)と表層水(温かい水)の温度差を利用し発電できたり、その発電に使用した後の海洋深層水を農業や漁業に活かす産業振興も行われています。海洋深層水を活用した取り組みは世界にも例がないことから、これまでに多くの国から視察団が訪れているそうです。
私も実際に海洋深層水に触れてみました。
「冷たいっ!!」深海はこんなにも冷たい世界なのかと感動しました。
本当に冷たかったです。

海洋深層水・表層水を用いた産業について

ではどんな産業振興が行われているのでしょうか?実際にこの目で見てきました。
漁業では車エビ(養殖生産量日本一です!)をはじめ、サーモン、青のり、カキ、海ぶどう等の養殖が行われていました。それぞれの養殖に適した温度があるので、海洋深層水の低温性を活用し、適温への温度調節を行うことができるそうです。例えば、サーモンと言えば寒い地域を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?寒いイメージとかけ離れた久米島でも海洋深層水を使えば養殖できます!また、海洋深層水には細菌類も少ないと述べましたが、その特徴を利用して、「あたらないカキ」を作ることが可能です。カキ好きにはたまらない夢のようなカキですよね。
私も海ブドウを試食してみました。
恐る恐る手に取り、ゆっくり口の中に持っていき・・・パクリッ。
口の中に濃厚な海ブドウの旨味が広がります。思わず「美味い!!!」と叫んでしまいました。
他の食材もいつか絶対食べようと心に誓った瞬間でした。
また、漁業以外にも農業にも海洋深層水は活用できます。
海洋深層水を通したパイプごと埋めると土が冷えるので夏でも冬の野菜を育てることができるそうです。使い方は選り取り見取り。まさしく万能でした。
久米島とロート製薬について


「薬に頼らない製薬会社へ」とスローガンを掲げているロート製薬において、事業の根幹にある「健康」とは持続可能な社会があってこそ成り立ちます。まさに「久米島モデル」です。人々の健康、社会の健康、地球の健康、と“あらゆる健康”という視点から、海洋深層水を様々な分野で活用し、エネルギー、水、食を生み出すという世界でも稀有な“自立型コミュニティの実現”に、大きな可能性があります。人・地域・自然が一体化し、循環しながら持続する次世代の社会システムの構築にも積極的に関与することで、「社会の健康」へ貢献していきたいと考えています。
ロートの取り組みの中でも特筆すべきは、海洋深層水の清浄性、富栄養性を活用した微細藻類(スピルリナ等)の培養です。実際にフォトバイオリアクター(微細藻類野外培養設備)※上記写真を見たのですが、パイプの中は藻でぎっしり。写真では分かりにくいのですが、パイプの中を藻がぐるぐる移動しています。これは均等に光合成をさせることが狙いのようです。そんな藻類ですが、実は陸上植物の先祖と呼ばれております。藻類にはアミノ酸や不飽和脂肪酸、ビタミンやミネラル、食物繊維などが栄養素が豊富に含まれており、今注目が集まっています。地球上で陸の2.5倍もある海。そこに生息する藻類には無限の可能性が秘められていると私は感じました。