6割以上の親が、「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしている

ロート製薬は、全国の小学生、中学生の子どもを持つ親を対象に、「子どもの生活と目に関する調査」を実施しました。近年、デジタルツールの普及が進んだこと等により、大人だけでなく子どもの目を取り巻く環境も大変深刻な状況になっています。文部科学省が今年発表した調査※1では、小学校高学年※2の約2人に1人が、裸眼視力1.0未満という結果でした。そのなか、今回の調査により6割以上の親が、「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしていることが明らかになりました。約5人に1人の親は子どもの目を悪くしないための対策を「何もしていない」という結果になり、子どもの「目の健康」に関して今後より一層認知・啓発活動を行っていく必要性があることが分かりました。今回の記事では、調査結果について詳しくお伝えします。

※1:2022年7月13日発表の、「令和3年度学校保健統計調査(速報値)」より
※2:11歳

調査の背景

ロート製薬は1909年(明治42年)、 眼病の流行による失明者が増加した社会背景から、当社初の目薬を発売し、それから約110年以上に渡り目の研究や、 多様なニーズに応えた製品を開発、販売してまいりました。大切な感覚器である「目の健康」を損なうことは、生活そのものにも影響を与えます。 様々な世代向けに、目薬などの販売を通じて目の大切さを世の中に伝えてきましたが、今の環境下は、より早くからアイケアに関心を持ち適切に対処することが重要と考え、 今回の調査実施に至りました。

調査サマリー

  • ● 約2.5人に1人の親が、子どもが視力矯正をしていると回答
  • ● 6割以上の親が、「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしている
  • ● 約2人に1人の親が、「近視進行は子どもの頃の方が早い」というイメージがない
  • ● 約5人に1人の親が、子どもの目を悪くしないための対策を「何もしていない」
  • ● 子どもが視力矯正をしていないと答えた親の約3人に1人が、「近業作業時※3、30分に1回休憩を入れること」の必要性を知らない

※3:近業作業とは、目と近い距離でする作業・行動。勉強・読書・ゲーム・スマホやタブレットの使用・テレビを見る等

約2.5人に1人の親が、子どもが視力矯正をしていると回答

現在の子どもの視力矯正の有無を聞いたところ、「眼鏡」若しくは「コンタクトレンズ」にて視力矯正をしていると答えた親が全体2,229人のうち847人となり、約2.5人に1人の親が、子どもが視力矯正をしていると答えました(図1)。子どもの学年別に見てみると、小学生低学年で16.9%、小学生高学年で38.5%、中学生で56.9%という結果になり、学年が上がるにつれて視力矯正をしている割合が高いことが分かります(図2)。

Q:現在お子さまは、眼鏡やコンタクトなどの視力矯正をしていますか。視力矯正をされている方は、使用しているものをすべてお選びください。 回答グラフ:眼鏡34.9%、コンタクトレンズ8%、その他0.3%、視力矯正あり38%。 ロート製薬調べ「子どもの生活と目に関する調査」2022年8月全国の小中学生を子どもに持つ親 n=2229
図 1
Q:現在お子さまは、眼鏡やコンタクトなどの視力矯正をしていますか。 回答グラフ:中学生56.9%、小学校高学年38.5%、小学校低学年16.9%。 ロート製薬調べ「子どもの生活と目に関する調査」2022年8月全国の小中学生を子どもに持つ親 小学生低学年(1~3年生)を子どもに持つ親n=699、小学生高学年(4~6年生)を子どもに持つ親n=769、中学生を子どもに持つ親n=761。「眼鏡」「コンタクトレンズ」を選択した人
図 2

6割以上の親が、「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしている

子どもに関する関心ごとを聞いたところ、「学力」と答えた親は63.0%、次いで「視力」と答えた親は61.2%となり、6割以上の親が「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしていることが分かりました(図3)。また子どもの視力矯正の有無で分けると、子どもが視力矯正をしていると答えた親は「学力」65.5%、「視力」84.1%となり、「学力」よりも「視力」に対する関心が高くなります(図4)。一方で、子どもが視力矯正をしていないと答えた親は「学力」61.4%、「視力」47.3%となり(図5)、子どもの視力矯正の有無により親の関心ごとに差があることが明らかになりました。

Q:あなたのお子さまについてお伺いします。お子さまに対する関心ごととして、以下の内容はどの程度気になっていますか。 回答グラフ:学力63%、視力61.2%、食事(栄養面・バランス)55%、口内環境(虫歯など)54.3%、コミュニケーションの取り方52.6%、運動能力51.5%、睡眠時間45.2%、アレルギー40.3%、体重35.1%、身長31.4%、聴力20.3%、無回答10.1%。 ロート製薬調べ「子どもの生活と目に関する調査」2022年8月全国の小中学生を子どもに持つ親 n=2229。「気になる」「やや気になる」と答えた人
図 3
Q:あなたのお子さまについてお伺いします。お子さまに関する関心ごととして、以下の内容はどの程度気になっていますか。 回答グラフ:視力84.1%、学力65.5%、食事(栄養面・バランス)55.4%、口内環境(虫歯など)54.4%、コミュニケーションの取り方53.8%、運動能力53.5%、睡眠時間52.7%、アレルギー43.9%、体重38.4%、身長37.8%、聴力24.7%、無回答6.6%。 ロート製薬調べ「子どもの生活と目に関する調査」2022年8月全国の小中学生を子どもに持つ親 子どもが視力矯正をしていると答えた親n=847。「気になる」「やや気になる」と回答した人
図 4
Q:あなたのお子さまについてお伺いします。お子さまに関する関心ごととして、以下の内容はどの程度気になっていますか。 回答グラフ:学力61.4%、食事(栄養面・バランス)54.8%、口内環境(虫歯など)54.2%、コミュニケーションの取り方51.9%運動能力50.3%、視力47.3%、睡眠時間40.6%、アレルギー38.1%、体重33.1%、身長27.6%、聴力17.6%、無回答12.2%。 ロート製薬調べ「子どもの生活と目に関する調査」2022年8月全国の小中学生を子どもに持つ親 子どもが視力矯正をしていないと答えた親n=1382。「気になる」「やや気になる」と回答した人
図 5

約2人に1人の親が、「近視進行は子どもの頃の方が早い」というイメージがない

「近視」に関するイメージを聞いたところ、55.1%の親が「進行は子どもの頃の方が早い」と回答しました(図6)。「近視」は子どもの頃に進行しやすいといわれている症状ですが、約2人に1人の親が「進行は子どもの頃の方が早い」というイメージがないと考えられます。

Q:あなたの「近視」についてのイメージについて、それぞれお選びください。 回答グラフ:遺伝の要素が大きい58.2%、進行は子どもの頃の方が早い55.1%、一定時間の外遊びが近視予防に効果的54.6%、治すことができる29.3%、良くなったり悪くなったりする25.1%、進行はしない11.1%、無回答16.8%。 ロート製薬調べ「子どもの生活と目に関する調査」2022年8月全国の小中学生を子どもに持つ親 n=2229。「とてもそう思う」「ややそう思う」と答えた人
図 6

約5人に1人の親が、子どもの目を悪くしないための対策を「何もしていない

子どもの目を悪くしないために行っていることを聞いたところ、約5人に1人の親が「何もしていない」と回答し(図7)、さらに中学生を子どもに持つ親の約3人に1人が「何もしていない」と回答しました(図8)。前述の通り、子どもの学年が上がるにつれて視力矯正をしている割合が高まります。だからこそ、親にも子どもにも「目の健康」に関する情報提供や啓発活動を行っていく必要性があることが伺えます。

Q:現在、お子さまの目を悪くしないために、行っていることはありますか。※近業作業とは:目と近い距離でする作業・行動。勉強・読書・ゲーム・スマートフォンやタブレットの使用・テレビを見る等。 回答グラフ:部屋などの明るさに注意する45.2%、デジタルデバイスを使う時間を決める40.4%、近業作業の時間を決める37.5%、睡眠を取る29.9%、外遊びをする20%、何もしていない18.9%、食事を気を付ける10.2%、サプリメントを摂取する3.3%、その他1.4%、医薬品を服用する1.3%。 ロート製薬調べ「子どもの生活と目に関する調査」2022年8月全国の小中学生を子どもに持つ親 n=2229。
図 7
Q:現在、お子さまの目を悪くしないために、行っていることはありますか。※近業作業とは:目と近い距離でする作業・行動。勉強・読書・ゲーム・スマートフォンやタブレットの使用・テレビを見る等。 回答グラフ:部屋などの明るさに注意する39.7%、デジタルデバイスを使う時間を決める33.1%、何もしていない28.3%、近業作業の時間を決める28.1%、睡眠を取る27.3%、食事を気を付ける9.6%、外遊びをする9.1%、サプリメントを摂取する4.9%、医薬品を服用する2.0%、その他1.3%。 ロート製薬調べ「子どもの生活と目に関する調査」2022年8月全国の小中学生を子どもに持つ親 中学生を子どもに持つ親n=761。
図 8

子どもが視力矯正をしていないと答えた親の約3人に1人が、「近業作業時※3、30分に1回休憩を入れること」の必要性を知らない

「目の健康」を守るために、近業作業時 ※3 には30分に1回休憩を入れることが日本眼科医会より推奨されていますが、そのことに対する認知の有無を聞いたところ、子どもが視力矯正をしていないと答えた親の約3人に1人が「知らなかった」と回答しました(図9)。目に負担をかけない生活習慣について、広くお伝えする必要性があることが示唆されます。

Q:近業作業時には30分に1回、休憩を入れることを推奨しています。あなたはこのことをご存知でしたか。また、お子さまに休憩を入れるように声掛けなどを行っていますか。※近業作業とは:目と近い距離でする作業・行動。勉強・読書・ゲーム・スマートフォンやタブレットの使用・テレビを見る等。 回答グラフ:知っていて行っている25.4%、知っているが行っていない43.8%、知らなかったが行っている8.4%、知らなかったし行っていない27%。「知らなかった」の合計は35.4%。 ロート製薬調べ「子どもの生活と目に関する調査」2022年8月全国の小中学生を子どもに持つ親 子どもが視力矯正をしていないと答えた親n=1382。
図 9

調査を踏まえた当社の想い

今後も引き続き目を取り巻く環境は深刻化していくと考えられる中で、「目の健康」を守り維持していくためには一人ひとりの行動が重要と考えております。特に子どもの目は、身体の成長と共に変化していく段階にあたり、より早い時期から注意を向けたり、ケアをしていくことが大切です。当社は、アイケアのリーディングカンパニーとしてこれからも様々な提案を通じて、少しでも多くの人に、自分の目や大切な人の目について気づき、考え、行動してもらうきっかけづくりを提供していきます。

当社にて行う「見る」のサポート

目の健康を学ぶ教材「ロートアイケア教材」

簡易視力測定アプリケーション「AImirun®(AImirun)」(iOS専用)

WEBページ「こどもの視力低下~知っておきたい、近視のこと~」

調査の概要

  • ● 調査方法:インターネットによるアンケート調査
  • ● 実施期間:2022年8月31日(水)~9月2日(金)
  • ● 調査対象:第一子に小学校1年生~中学校3年生の子どもを持つ保護者
  • ● 調査数:2,229名(内訳:小学生1~2年生の保護者473名、小学生3~4年生の保護者492名、小学生5~6年生の保護者503名、中学生の保護者761名
  • ● NEVER SAY NEVER」はロート製薬株式会社の登録商標です。
  • ●「AImirun」はロート製薬株式会社の登録商標です。