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眠れない…それは、カラダとココロからのサインです。睡眠は、私たちが毎日を元気でイキイキと過ごすため、さらに健康で長生きするため、脳や体を休める大切な時間です。ところが、現代は生活が夜型となり、睡眠の短時間化が進んでいます。睡眠不足によって、不眠症で悩む人が増えています。人生の3分の1を占める大切な睡眠について、考えてみまオょう。

  • 不眠症とは、どんな状態?
  • 睡眠のメカニズム
  • よりよい睡眠のために

不眠症とは、どんな状態?

眠れないことにより、日中に眠気や疲労感、倦怠感、集中力の低下などが長くつづき、日常生活に支障をきたす状態を「不眠症」といいます。一方、大事な会議や試験などの前夜になかなか寝つけないという、一時的に眠れなくなることは「機会性不眠」。だれにでも起こることなので、心配はいりません。

ところが、不眠の状態が続き、睡眠不足の状態が続くと、体や心に変調をきたすなど、大きな問題にもつながりかねません。まずは眠れないということはどういうことなのか、知ることからはじめませんか。

ご存じでしたか? 不眠症の4つのタイプ

不眠症は大きく4つのタイプにわけられます。
いくつかのタイプが重複して現れることがあり、気づかないうちに深刻になっていくことも少なくありません。
ご自分の状態をチェックしてみましょう。

夜中に目が覚める中途覚醒

夜中に2回以上目が覚めてしまい、その後、すぐに寝つけない状態です。

ここをチェック就寝前のお酒やコーヒーなど水分を飲み過ぎたり、寝る時間がいつもより2〜3時間早いと起こりやすくなります。ただ、うつなど心の不調や睡眠時無呼吸症候群、ほかの疾患が原因になっている場合もあるので注意が必要です。

なかなか寝つけない入眠障害

寝床に入っても、寝つくまでに30分〜1時間、ときには2〜3時間もかかる状態です。

ここをチェック寝床に入る時間と眠たい時間がずれると起こりがちです。寝る直前までパソコンやテレビなどを見つづけていると、リラックスできずに寝つきが悪くなることも。また、ストレスを抱えていたり、心配なことがあると起こりやすくなります。


眠りが浅い熟眠障害

睡眠時間のわりに、朝起きたときにぐっすり眠った気がしない状態です。

ここをチェック日中も長時間ベッドの上で過ごしている場合、眠る環境が変化した場合にも起こりがちです。就寝前のアルコールの飲み過ぎも眠りを浅くしますが、日常的に不安やストレスを感じていることも大きな要因となります。

朝早く目が覚める早期覚醒

起きる予定の時刻より2時間以上早く目が覚めてしまい、まだ眠りたいのに寝つけない状態です。

ここチェック高齢者によくみられる不眠症のタイプで、寝床に入る時間が早すぎる場合のほか、就寝前の飲酒でも起こります。うつなど心の不調が原因となっている場合も多いので、不安やストレスを緩和することも重要です。

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睡眠のメカニズム(深部体温について)

ノンレム睡ー時の深部体温

睡眠に「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があることは、よく知られています。レム睡眠は、体が休んでいても脳は活動している眠りの浅い状態です。目がキョロキョロ動く急速眼球運動がみられ、このレム睡眠のときに夢を見ます。一方、体も脳も休んでいる眠りの深い状態がノンレム睡眠です。
健康な人の夜の睡眠では、しばらくすると「徐波睡眠」という深い眠りに入り、深部体温が低下。その後およそ90分サイクルで「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が1晩に数回繰り返され、ノンレム睡眠のときに深部体温が下がります。

快眠に深く関わる深部体温

不眠の悩みを解くカギとなるのが、体の奥の体温「深部体温」。これまでの研究により、日中はそれほど変化しない深部体温が、夜になって下がるときに眠りにつきやすいことがわかっています。冬眠している動物が体温を低下させることでエネルギー消費を節約しているように、夜、私たちの睡眠時に深部体温が下がるのもエネルギー保存のためと考えられているのです。深部体温から、眠りの神秘をひもといてみましょう

深部体温ってなに?
心臓や脳など、環境温度に左右されにくい体の奥の体温のこと。皮ふの温度より高く、1日の中で一定のリズムをもって変化します。起きているときは体や脳が活動しているため深部体温は高く、夜に眠くなったときは皮ふから放熱して深部体温を下げようとするのです。そして、寝ているときも深部体温は変化し、眠りの深いノンレム睡眠のときに低下が大きくなります。

1日の深部体温リズム

深部体温は朝起きてから徐々に上昇し、昼から夕方にかけて最も高くなり、夜になるにつれ下がります。これは、もともと私たちの体に「朝起きて、昼間活動して、夜眠る」というリズム、つまり、おなじみの「体内時計」が備わっているからです。夜は、昼間のように活動しないので深部体温は下がります。ただ、夜に眠った場合と眠らない場合では眠ったほうが低下幅の大きいことがわかっており、夜の睡眠自体が深部体温を低下させていると考えられているのです。


年齢とともに眠りの悩みが増えるのは、体内時計のズレが原因?

深部体温は朝起きてから徐々に上昇し、昼から夕方にかけて最も高くなり、夜になるにつれ下がります。これは、もともと私たちの体に「朝起きて、昼間活動して、夜眠る」というリズム、つまり、おなじみの「体内時計」が備わっているからです。夜は、昼間のように活動しないので深部体温は下がります。ただ、夜に眠った場合と眠らない場合では眠ったほうが低下幅の大きいことがわかっており、夜の睡眠自体が深部体温を低下させていると考えられているのです。

寝つきの深部体温の関係

夜、眠りにつくときに深部体温が下がるのは、手足の毛細血管から放熱することで眠りやすくするためと考えられています。さらに、深部体温の低下の度合いが急であればあるほど眠りにつきやすいとされているのです。深部体温は睡眠中にも変化しつづけ、ノンレム睡眠の眠りの深いときに、低下が大きくなることがわかっています。
1日の疲れを癒し、体を浄化するための眠りには、体温リズムが深くかかわっているのです。

赤ちゃんの手足がぽかぽかするのは、眠いサイン。

赤ちゃんは眠くなると、手足がぽかぽかあたたかくなってきます。これは、体温調節機能のひとつ。手足の毛細血管から体内の熱を外へ逃がし、深部体温を下げて熟睡しようとしているためなのです。

快眠のカギは深部体温

生活リズムが整っていれば、夜になると自然に深部体温も下がります。ところが、ストレスを感じることがあったり、不規則な生活がつづいたりすると、深部体温がスムーズに下がらず、眠りにくくなることに…。そこで、不眠の悩みを抱える方におすすめなのが、深部体温を下がりやすくするために、いったん上げるという方法です。就寝前の軽い運動や入浴は深部体温を上げることに役立つので、その後は下がりやすくなります。深い眠りを取り戻すヒントになりそうです。

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よりよい睡眠のために

夜に深部体温を上げるようにしてみましょう。

眠りにつくときは深部体温が下がること、また急に下がるほど眠りにつきやすいことがわかってきました。深部体温を下がりやすくするためには、いったん上げることが効果的なようです。毎日の生活の中で、すぐにできることを紹介しましょう。

料理と食材を工夫して深部体温をアップ

1日3食、規則正しく食べることが大切なのはもちろんですが、深部体温を上げたり、リラックスできる作用から寝つきがよくなる料理や食材もあります。たとえば、夕食に鍋料理や辛くてあたたかい料理を食べると深部体温がいったん上がり、就寝時に下がりやすくなると考えられます。香辛料や香味野菜、根菜には血行を促して体をあたためる作用のあるものが多いので活用しましょう。また、ホットミルクやハーブティーにはリラックス作用があるため、眠りにつきやすくなるといわれます。

音楽やAロマセラピーなどでリラックス

眠気は、リラックスすることで起こるもの。夜はのんびり過ごすようにしましょう。好きな音楽を聴く、アロマセラピーを楽しむ、疲れない内容の本を読む、マッサージをする、ペットと遊ヤ…リラックスできることは人それぞれなので、自分にとってのリラックス法をみつけることが大事です。でも、テレビやパソコン、ゲームなどは覚醒させる作用があるので、避けたほうがよいでしょう。

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睡眠不足の危険さに気づいてほしい

お話してくれた人:有吉 祐 先生
有吉祐睡眠クリニック院長(福岡県) 精神保健指定医
日本睡眠学科 睡眠医療認定医

睡眠には、深部体温のリズムが影響しています。入眠後しばらくして訪れる徐波睡眠という眠りの深い状態で、深部体温が下がるからです。深い眠りへ導くためには、深部体温を下がりやすくすること、そのために就寝前に深部体温を上げると効果があります。
不眠に悩む患者さんと接してきて、最近は睡眠そのものが軽視されていると感じます。睡眠は毎日とっていても、5〜6時間と時間の短い人が増えてきているのも心配です。睡眠不足は昼間の眠気やうたた寝、倦怠感、ミスの増加などを引き起こすだけではありません。長期間つづけば、高血圧や心筋梗塞などにつながるリスクが高まりますし、うつ症状など心の不調とも密接に関係しています。そんな弊害や怖さに気づいてほしいですね。
専門家の間でも、毎日を元気に過ごすことはもちろん、健康や長寿のためにも良質の睡眠をとることが重要との認識が深まっています。毎日7〜8時間は眠るようにしましょう。


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